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『GQ』 november no.174

2017.09.25 update
現在発売中の『GQ』に3つのアイテムをご紹介しています。
一つは、MOJITOのアブサンシャツ。
今シーズン、僕のイチ押しの素材と柄を使ったシャツです。
他の二つのアイテムは、是非誌面でご覧いただき、
三つとも店頭で現物をご覧下さい。

僕にとって『GQ』というファッション雑誌は、
他のファッション雑誌とは違い、上京したばかりの頃を想い出す特別な雑誌である。
当時はまだ日本版は発売されておらず(たぶん)通っていた服飾の専門学校の直ぐ側に在った
大きな本屋に行くと「海外版・ファッション雑誌コーナー」があり
そのコーナー付近をウロウロすると何だかとても良い匂いがした。
ウロウロし過ぎて雑誌の陳列は、風景として日々記憶に上書きしているので、
新しく入荷した雑誌は「秒」で、識別できた。
当然ながら、当時そんな横文字の雑誌を買える程の余裕は全くなく、
立ち読みと目写真をガンガン撮る事に専念していた。
そんな小僧がある日手にした「GQ」からは、未体験のイイ匂いが。
GQの香水の広告ページには、4~5センチほど折り曲げられていて
その折られた部分をこそっと剥がすと、ナントその広告の香水らしき匂いがしたのだ。
もちろん、その香水の匂いなんぞ嗅いだ事がない小僧にとって、
それだけで異国文化そのものだし、激しく得した気分になった。
その世紀の大発見から暫くは昼休みと学校帰りに「GQ」のページを、しかも何処かの
輩がヤル前の一番搾りのページをこそっと剥がす事だけに、命をかけていた。
『GQ』とは、僕にとって視覚と嗅覚で堪能した唯一無二のファッション雑誌。
いまでもこの雑誌だけは、手に取るとまずは匂いを嗅いでみる。
学校は新宿だったので周りの百貨店に行けば、
鼻を擦り付けていた香水のホンモノがあり、試供品は好きなだけ浴び放題だと知ったのは、
1学期が終わる頃だったかな(笑)
SALUTE LIFE!